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父の残したもの

私の父は、学者さんでした。
ドイツの宗教改革だか、農民戦争だかがご専門で、トマス ミュンツァーに関しては、結構な権威だったらしい・・・
このあたりのことはまったくわからない私(ドイツ史専攻だったけど、私は現代だったから・・・言い訳)に生前
「わしが死んだら、お前も少しはわしの偉さがわかるぞ」なんて冗談で言っていました。

2010年9月に父が亡くなり、残された膨大な本をどうするか。


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こういう専門書は、必要な方にとってはのどから手が出るほど欲しいものですが、私たち一般人には「資源ごみに出そうか?」という程度のものです。

父の教え子さんや、同じ研究をしておられる若い学者さんに来ていただいてほしいものを持って帰ってもらおうか、と母と話していたところ、父のお弟子さんが「これほどまとまった資料を分散させるのはもったいない」と言ってくださって、父が教鞭をとっていたことのある広島大学の図書館が引き受けてくださることになりました。
父にとって、愛する故郷の広島に、自分が愛して集めた蔵書を収めていただけるなんて、最高の幸せです。

そして、翌年の3月に父の本は、広島に旅立って行ったのでした。
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それから、もうそのことを考えることはなかったのですが、昨日広島大学の図書館からメールをいただきました。

「 2011年3月に田中先生からご寄贈いただきました資料の図書館への受入・目録作業が先般終わりました。
受入冊数は和書77冊、洋書468冊の合計545冊です。
登録しました図書の文庫名には「田中図書」とデータ入力しています。」こういった内容でした。
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本当にうれしいことです。

父は倒れて入院し、そのまま亡くなる・・・その日の朝まで書斎で仕事をしていました。
開けたままの辞書を母も私も閉じることができませんでした。
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パパ良かったね、安心したでしょう
パパの集めたたくさんの資料は、きっとこれからの若い学者さんの役に立つと思うよ。

父が亡くなって今年でもう6年。
仏教でいうと7回忌だね。
うちはクリスチャンだから、面倒な法要を一切することなく、楽させてもらってます(笑)

パパは本当に偉かったんだね!って不詳の娘はいましみじみ思っています。

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